【見た映画】樹木希林、永瀬正敏主演「あん」
鑑賞日
2015/06/12/金
ちょこっと解説
「あん」
解説(KINENOTEより引用)
「萌の朱雀」でカンヌ国際映画祭カメラドール(新人監督賞)を、「殯の森」では同グランプリを獲得した河瀬直美監督が、作家やパフォーマーとして活躍するドリアン助川が人はなぜ生きるのかという根源的な問いに迫った同名小説を映画化。小さなどら焼き屋で粒あん作りを任された元ハンセン病患者の女性の姿を、四季の情景を織り交ぜながら描く。偏見にさらされ続けても精一杯生きようとする女性を「わが母の記」で第36回日本アカデミー賞最優秀主演女優賞を受賞した樹木希林が、人生につまずいた雇われ店長を「KANO 1931海の向こうの甲子園」の永瀬正敏が、女性の良き理解者を「黒い雨」の市原悦子が演じる。
Myレビュー
希望が見えた春。
(ネタバレ注意)
どら焼き屋の店長さん千太郎(永瀬正敏)、あん作りに長けているなぞの老婆 徳江(樹木希林)、どら春常連の女子中学生ワカナ。それぞれ三人ともに心に重荷を背負っている。
表には出さず皆生活をしていたが、徳江がどら春でアルバイトを始めたことを機にそれぞれの心にしまい込んでいた物が動き出す。
ハンセン病を患っている徳江。
彼女がどら春の客である女子中学生たちと無邪気に話す姿。
鳥を仰いで自由でいいなとぽつりつぶやく姿。
あんに語りかける姿。
そのすべてが切なく愛おしく、涙があふれてしまった。
樹木さんはもちろんのこと。
永瀬さんがこんなにいい俳優さんだとは…知らずにいた自分が恥ずかしく思えたほど。
このキャスティングは素晴らしい。
内田伽羅(なんと樹木さんの実孫…!)も魅力的。
ストーリー。
桜の見事なこと。
どれをとっても素晴らしかった。
近年良く見かけるおしゃれほんわか系映画かなと高を括っていたけれど流石河瀬監督。
心にずしんとくるものがあった。
ラスト。
千太郎の「どら焼きいかがですか?」のかけ声には
雇われ店長ではない覚悟と希望が見えた。