【観た映画】細田守監督最新作「バケモノの子」
鑑賞日
2015/07/26/日
ちょこっと解説
- バケモノだけじゃない。主人公の繊細な心情も描かれている
- 真の”バケモノ”とは?
- 2人の「父親」と九太の行く末はいかに。
「バケモノの子」
解説(KINENOTEより引用)
バケモノの世界に迷い込んだ少年がバケモノの弟子となり、奇妙な師弟関係の中、冒険を繰り広げるさまを描くアニメーション。原作・監督・脚本は「おおかみこどもの雨と雪」の細田守。声の出演は「蜩ノ記」の役所広司、「舟を編む」の宮崎あおい、「寄生獣」の染谷将太、「クローズEXPLODE」の広瀬すず、「そして父になる」のリリー・フランキー、「探偵はBARにいる」の大泉洋。
Myレビュー
繊細な心情を描いている細田作品
今や世界からも注目される細田守監督最新作。
人間の世界と隔てて存在するバケモノの世界。
そこに迷い込んだ身寄りのない九太と父親代わりになる熊徹との師弟関係&親子関係を描いたアニメーション映画。
母親が亡くなり、父親は迎えに来ず自分は孤独なのだ、独りで生きていくのだと家を飛び出す九太だが、熊徹の弟子となり数年間バケモノの世界で過ごすがひょんなことで再び人間界へ行き来するようになる。そんな時実の父親と再会し改めて自分が父親を求めていたことに気づく。
”バケモノ”にかなりフィーチャーしている映画だが、しっかり主人公の生い立ちから繊細な心の葛藤までを描いていたのがとても好印象。
「自分は人間なんだ。人間としても生きたいんだ」というアイデンティティーが芽生えるあたりも結構リアリティがある。
でもやっぱり、師匠であり”父親”でもある熊徹のことも気になってしまう。
バケモノの世界の住人からしたら人間こそがバケモノなのかもしれない。
それは人間界の動物や植物にとっても同じことかもしれないな、と色々と考えさせられる映画だった。
また、ちょうど細田監督が父親になったころに制作されたようで父性が感じられた。
声優となんとはなしに似ている各キャラクターも見どころ。